奇跡の銘柄、ティーライフ(3172)の魅力について

      2018/04/09

 日経平均株価がまだ9,000円台で低迷していた2012年3月当時、会社四季報(2012年2集 春号)を読んでいたときに成長性と割安性を兼ねそろえた奇跡の銘柄を発見しました。それは、ティーライフ(3172)です。

 この会社は2012年3月に上場したばかりの新興銘柄で、桁外れのファンダメンタルズを兼ねそろえていたにもかかわらず、PERは8.3倍、PBRは0.64倍の超バーゲン価格で売られていました。

 今回は、その魅力についてご紹介します。

 財務データをダウンロードする(Excel形式)

 

 

目 次

 

1.会社四季報で、会社を大まかにチェック

 1-1.記事内容

 1-2.財務内容

 1-3.改善傾向にある業績

2.有価証券届出書から詳しく見ていく

 2-1.会社の設立年月日

 2-2.事業の内容

 2-3.事業のリスクについて

 2-4.主力製品の効果について

 2-5.連結財務3表(連結貸借対照表、連結損益計算書、連結キャッシュ・フロー計算書)を分析してみる

  2-5-1.3指標とも安定している

  2-5-2.キャッシュリッチな会社

  2-5-3.現金及び預金が減り、有価証券が増えている

  2-5-4.保険積立金が増えている

  2-5-5.たな卸資産が少ない

  2-5-6.金融資産が多い

  2-5-7.支払手形がない

  2-5-8.現金の裏付けがある利益をしっかり確保

  2-5-9.高収益体質

3.2012年3月から株を取得

4.その後の株価と業績について

 

 

 

 

1.会社四季報で、会社を大まかにチェック

 


 

 では、会社四季報(2012年2集 春号)から会社のチェックポイントについて解説していきます。

 

 

 

1-1.記事内容

 

 業績記事は「カタログ、ネット通販とも利用者増える。新製品投入、キャンペーン効き主力のダイエット茶、健康食品伸長。化粧品も順調増。ネット広告、折り込みチラシ積極投入で広告宣伝費増えても営業増益。」と明るい記事内容になっています。

 また材料記事では「切手、商品券などで購入代金割り引くキャンペーンを展開、主婦層への訴求図る。2月よりスマホからの商品購入にも対応、利便性向上で顧客の裾屋広げる。」と、売上拡大に向けての取組が伺えます。

 

 

 

1-2.財務内容

 

 自己資本比率は80.0%もあり、十分すぎるくらいです。有利子負債はなく、無借金経営が行われています。

 資本金180百万円に対し、利益剰余金は2,458百万円です。ここまで十分に儲けてきていることが伺えます。

 あと、浮動株は0.4%しかなく、創業者一族が同社の株をほとんど所有しています。

 

 

 

1-3.改善傾向にある業績

 

  売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

経常利益

(百万円)

利益

(百万円)

1株益

(円)

07.7

(実績)

4,479 440 464 277 86.4
08.7

(実績)

4,299 212 221 149 42.6
09.7

(実績)

3,854 212 219 45 13.1
10.7

(実績)

4,259 326 333 175 50.2
11.7

(実績)

4,519 385 395 224 64.3
12.7

(予想)

4,850 440 430 260 61,2
13.7

(予想)

5,200 470 480 290 68.2

 2009年7月期まで売上高は低下しているものの、それ以降は売上高、利益ともに増加しています。そして、2013年7月期には最高益の業績予想です。

 また、毎年黒字を確保している優良企業でもあります。

 

 

 

 

2.有価証券届出書から詳しく見ていく

 


 

 続いて、有価証券届出書から詳しく見ていき、その魅力についてご紹介します。

 

 

 

2-1.会社の設立年月日

 

 この会社は、資本金200万円で昭和58年8月に設立されています。

 私の生年月日が昭和57年3月なので、生まれた年に近いことから何か運命のようなものを感じました・・・。

 もちろん、投資家の生まれた日と会社の設立年月日が銘柄選びと何の関係もありません。しかし、資本金200万円だけで会社を上場するまでに成長させたことには驚きです。

 

 

 

2-2.事業の内容

 

 会社の事業内容は、健康食品や化粧品等を取り扱い、独自のカタログを通して消費者に商品を提供する通信販売事業を行っています。

 また製品の製造、受注、出荷業務等についてはアウトソーシングを行っているそうです。

事業部門 カタログ名 主な取扱品
健康食品関連事業 さらら 健康茶、健康食品、サプリメント、緑茶、食品
化粧品事業 炭の露 基礎化粧品、スペシャルケア商品、ヘアケア商品、美容関連雑貨

 

 

 

2-3.事業のリスクについて

 

 私が良いと思った会社の特徴の1つに、事業のリスクを必要以上に挙げていることです。なぜなら、そのような会社は投資家への信頼を大切にしているように感じられるからです。

 この会社の場合、事業のリスクを17項目も挙げていました。「こんな細かいところまで・・・」と必要以上にリスクを挙げていたことについても魅力的でした。

 

2-4.主力製品の効果について

 

 主力製品であるダイエットプーアール茶を中心に、静岡大学、静岡県大学、東京工業大学と共同研究開発を行ったそうです。

 この研究成果よると、体重増加を抑制することや、コレステロール量が減少することが示唆されたそうです。

 

 

 

2-5.連結財務3表(連結貸借対照表、連結損益計算書、連結キャッシュ・フロー計算書)を分析してみる

 

 続いて、連結財務3表からこの会社の魅力をご紹介していきます。

 

2-5-1.3指標とも安定している

 

 

 

H21.7.31

(回転)

H22.7.31

(回転)

H23.7.31

(回転)

売上債権回転比率 10.53 10.11 10.38
棚卸資産回転比率 27.60 26.31 25.80
買掛債務回転比率 54.74 58.33 62.95

 3期にわたり、3指標とも安定しています。

 このことから、安定した経営が行われている可能性が高いと言えそうです。

 

2-5-2.キャッシュリッチな会社

 

 

 

H21.7.31

(千円)

割合

(%)

H22.7.31

(千円)

割合

(%)

H23.7.31

(千円)

割合

(%)

流動資産            
 現金及び預金 979,286 32.7% 1,052,788 32.8% 786,462 23.2%
総資産合計 2,994,602   3,210,150   3,397,101  

 現金及び預金が786,462千円もありますが、これは会社の負債総額647,066千円よりも多い額です。つまり、今ある手持ちの現金預金だけで負債全てを返済できるほどのキャッシュを保有しています。

 

2-5-3.現金及び預金が減り、有価証券が増えている

 

 

 

H21.7.31

(千円)

割合

(%)

H22.7.31

(千円)

割合

(%)

H23.7.31

(千円)

割合

(%)

流動資産            
 現金及び預金 979,286 32.7% 1,052,788 32.8% 786,462 23.2%
 有価証券 478,762 16.0% 561,343 17.5% 811,582 23.9%
総資産合計 2,994,602   3,210,150   3,397,101  

 現金及び預金が減り、有価証券が増えています。おそらく、余った現金・預金を資産運用目的のために有価証券を取得したと考えられます。

 

2-5-4.保険積立金が増えている

 

 

 

H21.7.31

(千円)

割合

(%)

H22.7.31

(千円)

割合

(%)

H23.7.31

(千円)

割合

(%)

投資その他の資産            
 保険積立金 191,983 6.4% 203,380 6.3% 339,716 10.0%
総資産合計 2,994,602   3,210,150   3,397,101  

 平成23年7月期には保険積立金が大幅に増え、総資産の10%を占めるようになっています。どうやら、役員保険の加入によるもののようです。

 

2-5-5.たな卸資産が少ない

 

 

 

H21.7.31

(千円)

割合

(%)

H22.7.31

(千円)

割合

(%)

H23.7.31

(千円)

割合

(%)

流動資産            
 商品及び製品 83,508 2.8% 87,586 2.7% 67,674 2.0%
 仕掛品 12,223 0.4% 20,840 0.6% 31,534 0.9%
 原材料及び貯蔵品 43,906 1.5% 53,430 1.7% 75,970 2.2%
たな卸資産合計 139,637 4.7% 161,856 5.0% 175,178 5.2%
総資産合計 2,994,602   3,210,150   3,397,101  

 たな卸資産が多いと管理費や処分費などの余計な費用が発生します。しかしこの会社の場合、たな卸資産は総資産の5.2%しかありません。

 うまく在庫管理ができていると考えられます。

 

2-5-6.金融資産が多い

 

 

 

H21.7.31

(千円)

割合

(%)

H22.7.31

(千円)

割合

(%)

H23.7.31

(千円)

割合

(%)

流動資産            
 現金及び預金 979,286 32.7% 1,052,788 32.8% 786,462 23.2%
 受取手形及び売掛金 365,957 12.2% 421,223 13.1% 435,378 12.8%
 有価証券 478,762 16.0% 561,343 17.5% 811,582 23.9%
投資その他の資産            
 投資有価証券 341,009 11.4% 235,857 7.3% 279,705 8.2%
金融資産合計 2,165,014 72.3% 2,271,211 70.8% 2,313,127 68.1%
総資産合計 2,994,602   3,210,150   3,397,101  

 現金及び預金など金融資産が2,313,127千円もあり、総資産の68.1%を占めています。もはや、ゲンナマのような会社です。

 

2-5-7.支払手形がない

 

 この会社の場合、支払手形がありませんでした。つまり、資金繰りに余裕があるという風に考えられます。

 ちなみに、企業の短期的な支払能力を表す指標に当座比率というものがあります。これが100%あればよいといわれていますが、この会社の場合は463%もありました。

 

2-5-8.現金の裏付けがある利益をしっかり確保

 

 当期純利益と営業キャッシュ・フロー利益要素の差額について見てみると・・・

 

 

 

H22.7.31

(千円)

H23.7.31

(千円)

営業キャッシュ・フロー利益要素 392,519 487,298
当期純利益 175,536 224,952
差額 216,983 262,346

 と、しっかりキャッシュの裏づけがある利益を確保しいていることが確認できます。

 ちなみに、これまで私が見てきたほとんどの会社は、多額の減価償却費を計上していました。そのため、営業キャッシュ・フロー利益要素が多くなっている傾向があります。

 この会社の場合、有形固定資産が少ないためか減価償却費の計上額は少額でした。

 

2-5-9.高収益体質

 

 

 

H21.3.31

(%)

H22.3.31

(%)

H23.3.31

(%)

営業利益率 5.50 7.7 8.5

 一般に小売業の平均的な営業利益率は中小企業だと3.5%、大企業だと1.0%となっています。

 しかしこの会社の場合、営業利益率は8.5%もあります。先ほど製品の製造、受注、出荷業務等についてはアウトソーシングを行っていると説明をしましたが、高収益体質の秘密はそこにあるのかもしれません。

 

 

 

 

3.2012年3月から株を取得

 


 

 これが、当時のチャートです。

 

 私は、2012年3月から2012年8月にかけ、1株平均498円で購入をしました。

 しかし、その後が問題でした。完璧なファンダメンタルズと成長性を兼ねそろえたこの会社の株を長期間保有していれば、株価が倍以上になることは予期できました。

 にもかかわらず、だいぶ含み益が出てきたことや他の割安な株を購入したかったため、2014年5月から2014年7月にかけ、1株平均865円で売却をしてしまったのです。

 

 

 

 

4.その後の株価と業績について

 


 

 そしてこれが、現在のチャートです

 

 私が株を売却した2014年7月以降も株価は上昇を続け、さらに倍の1,936円にまで株価は上昇をしています。

 そして、これが現在の業績です。

 

  売上高

(百万円)

営業利益

(百万円)

経常利益

(百万円)

利益

(百万円)

1株益

(円)

13.7

(実績)

5,629 439 455 283 66.8
14.7

(実績)

6,012 386 385 224 52.9
15.7

(実績)

6,814 350 363 185 43.6
16.7

(実績)

7,200 524 446 336 79.2
17.7

(実績)

7,320 481 546 458 107.9

 しっかり業績を伸ばしています。

 

 当時、私がこの会社を安く購入できたのは、弱気相場で他の投資家が嫌気になっていたためだと思います。もし、今度同じ条件でこのような会社の株を購入できたら、今度は絶対に売らないでずっと保有し続けたいと思います。

 

 最後に、株式投資は自己責任でお願いします。

 

 

 

 

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